何が楽しいの？と言われても・・・

明日は衆議院選挙の投票日。
自民党が復活しそうな情勢らしいねえ。

どうなんだろうなあ～。　
なんで前回の選挙で政権を失ったか分かってるのかねえ。自民党は。

年金問題とか反省しとるのかな。　政権取ったら「みそぎは済んだ」だろうか？。
いや忘れたのは国民の方かもしれない。

民主党は大風呂敷が祟った。フタを開けたらてんで意気地がなかった。
失言のオンパレードで自滅だった。

オマケに震災が起きて対応がゴテゴテ。　
というか原発問題と震災をごちゃ混ぜにされてしまった。
本来原発行政は自民党が作ったものだし、原発マネーと電力業界は自民党の金づるだった。

たまたま民主党政権下で震災が起きた。
政権党が責められるのは当然だけど、本来自民党も反省しなくてはならないのに、これ幸いとばかりに民主党に責任をなすりつけてる。
自民55年体制の分まで責任転嫁してしてしまう。

1000兆円の借金も自民党の税金山分け政策だったのに。

おまけに増税など票にならないイヤな役を民主党にやらせることに成功。　やっぱり上手いんだな自民党は。
そもそも増税を初めに言ったのは自民党だった。早い段階で3党合意してたけど悪役は民主のみだ。

でもこれが政治の世界なんだよね。

たぶん増税したって取り戻せないんではなかろうか？。
社会福祉に当てる？。　ウソをついちゃいけないよね。　自民は公共工事大量投入を明言してる。
全額福祉に回すなら、公共工事の金はどうするんだい。　国債発行だよなあ。
土建国家こそ自民の源だもんね。　


民主党の目玉だった公務員改革、独立行政法人改革はあんまり効果なかった。
いやできるはずないんだよね。　自民党の城なんだから。
意あって力足らずとはこのことだワ。

何とか取り繕おうとして打ち出した政策は税金バラマキ法案の数々。
よくなるどころか弱体化してしまったんじゃないの？。


民主党の「国民に真意を問う」？。　真意を問われる前に次から次へ鞍替えするとはどういうことなんだろうか？。
これじゃ誰が真意を問われるんだろうか？。


ものすごく大事な選挙なんだけど、投票率は下がると予想されてる。
よく考えたら前回の選挙より大事なはずなのに、これもおかしな話なんだよねえ。

若モンにしわ寄せが行くというのにその若モンが投票しないという。
あきらめてるのか、休みがもったいないのか知らないけど、どうなっても知らないよ～？。
投票することで政治ってモンに関心を持つようになると思うんだけどなあ。

とにかく政治家ってのは、投票に行かない人のことを、「支持された」または「考える必要のない人々」と言う具合に考えてる。
都合よく解釈するのが政治家なんだよね。

マスコミの誘導に国民が引っかかってる部分もあるのかな。

　「義務を果たさず権利は要求する」　そいつは勘弁願いたい。



民主の失速のもう一つの理由に党内の結束のなさが挙げられると思う。
言いたいことを後先考えずに主張してた野党時代はそれでよかったけど、政権党ではそうはいかなかった。

党内で足を引っ張りあった。次から次に首相や閣僚が入れ替わって「元○○」の肩書きを持つ人がワンサカ。ややこしくて仕方ない。

党内抗争はなにも民主党に限ったことではなかった、自民の抗争はもっとすごかった。
しかし、飴と鞭を上手く使い分けて、「ケンカしつつ仲良くやる」、ときには「人生劇場」のごときやり方で、派閥内の結束は強くなっていった。



ボクが政治が面白いと思うようになったのは実はマンガがきっかけ。
政治の話なんて理解出来なかったけど、このマンガを見て興味を持つようになった。
20年くらい前の話だけど。


　票田のトラクター　小学館

25年くらい前に週刊ポストで連載が始り、それがコミック本として発行されたもの。
全部で3部作、23巻。　ボクが持ってるのは　票田のトラクター4巻　、新票田のトラクター13巻。

とにかく政治の話を劇場化し、大げさに描がれたストーリー。
当時の政界を少なからずもじっている所が面白かった。登場人物まで当時の政治家がモデルになっている。
だからマンガとはいえ、結構真実味があった。

派閥抗争、重要ポストの配分、金集めの方法、選挙戦などなど。
こんなことやってんのか～と思ったと同時に。これが現実なんだろうな～なんて冷めた目で見るようになったなあ。

マンガだから大げさとは思う。　
でも難しい話は抜きにして、展開そのものが面白かったので引き込まれたんだと思う。
画力は小学生にも劣る部分も・・・ボクは話が面白ければ気にしないけどね。


ほとんどが党内抗争、派閥間争い、選挙の話なんだけど、行き着くところ「金」なんだよね。
その金とは、元をたどれば税金なのだ。
かれらは国民の税金で相撲を取ってるのだ。

献金や裏金がどう集められ、分配されるのか？。
有権者にもランクが付けられる。集めた金は地域の有力者に配られ、表のとりまとめをやる。
直接「金」を渡さず、就職の斡旋や、後援会の企業に仕事を世話したりして、あらゆる手を使う。
現在は政治資金規正法などで、当時とずいぶん変わったけどね。



党内抗争の一場面。
他の派閥を出し抜く算段をしているところ。　
同じ党内なのに、同じ選挙区に対立候補を立てて邪魔したりする。
しかも配下の候補者を落選させてでも対立派閥の力を削ごうとする。
要はトータルで議席を確保すればいいのだ。　


街頭演説に横やりを入れたり、後援者や地方の議員を引き抜いたり。
公認/非公認も派閥の力関係で決められたりする。

選挙に仁義なんてものは存在しない。
数こそが力。それが政治。


許認可権の話

画像は許認可権を利用してライバル派閥の後援企業を邪魔する場面。後援者を弱体化させれば政治家も苦しくなるわけだ。

当時は省庁が握っていた許認可権だけど、自民党はたくさんの「特殊法人」「独立行政法人」いわゆる公益法人を設立したよね。
これらの公益法人にに国の業務を「独占的」委託した。
小泉政権で「規制緩和、民間にできることは民間へ」のもとにさらに公益法人とファミリー企業が乱立された。
これら公益法人は官僚の受け皿になって、さらに業界や地元と密接につながって、問題になっていた。
民主党はこれを「事業仕分け」で表沙汰にしたよね。この点は功績があったと思う。

「政官業の癒着体質」なんて問題視されるんだけど、本人たちは何とも思ってない。　
民間とは名ばかりでホントの民間は参入できなくしてある。

これら公益法人は半ぶん民間だからやりたい放題だった。
漢字検定のあの財団は、息子の会社に一括で随意契約した。　丸投げだ。　
民間だから入札しなくていいわけだ。
国民はそんなこととは知らずに高い検定料を惜しみなく払ってたわけ。

マッサージチェアやカラオケセットを買ったり、給与が役職で決められるのを逆手にとって、課長代理とか課長級とかやたら役職を作って組織の6割が役付だった公益法人があるそうな。

年金や退職金も退職前の給与が算定の基準になるので、仕事は同じでも退職前に昇格したり昇給させて、受け取る額を多くする方法をとる所もあるんだって。　これ全部税金。　自民が作り民主は結局黙殺した。

公益法人は様々な税金や手数料を好き勝手に設定できるから、勝手に儲かる仕組みになってた。
様々な理由をひねり出して業界から金を巻き上げる構図。
利益は出ないはずの公益法人はなぜかウン千億の埋蔵金を保有することに。　天下り4年で千数百万の退職金も簡単にひねり出せる。


最近は公益法人への天下りは批判の目があるので、ファミリー企業や民間企業に直接天下るようになったみたいだけど。　でも天下りのメンバーを調べると派閥とかかわってることが多い。　公益法人や業界そのものが自民党派閥の縄張りだから。
天下りはなにも高級官僚だけの特権じゃない。　地域の公民館や体育館などにも一杯いるのだ。
市役所や県庁では退職後の天下り先を融通する会話は普通にされている。　直にこんな話を聞いた「○○のポスト、オレにも残しといてよ～」なんてね。　べつに特別な話じゃなくてどこにでもある普通の話で、知らない方が不思議なことなんだよね。

自民党が作り上げたこの強力な仕組みはとてもじゃないけど変えるのは無理なんだよ。
　
民主党は結局自民の手のひらのなかで踊っていたとうワケだ。



大物政治家がどんな方法で組織を作っていくのか？。それを表す一場面。
公共工事の配分を選挙のがんばり具合で決めている。
かなりマンガチックな表現だけど、おそらく真実じゃないだろうか？。



「票田買い」　選挙戦略の一場面。

これが一番驚いたな。
政治家が引退とか国替えなどで変わったりすると、　なんと後援会や支持者が売り買いされている？。
選挙事務所から電話がかかってきたり、仕事の取引先から名簿に記入を頼まれることはあるけど、それらは名簿化され、ランク付けされるそうだ。　その名簿も票田買いの一部なんだって。

有権者が売り買いの対象になってるという衝撃の事実。

画像は病気で引退する政治家の後援会を丸ごと買い取る場面。
同じ党内だからできることだろうけど、支持者はもちろんそんなこと知らない。
候補者が変われば支持する有権者も減るけど、ちゃんと歩留まりも計算に入れてる。
交渉が成立すると引退する側の政治家は、買ってくれた政治家を全力で応援する。
引退する政治家の長男や奥さんを同席させて、支持者宅を訪問させたりするんだって。

実は後援会の方が死にものぐるいなのだ。2世議員を担ぎ出して保身を計るわけだ。


これらは生々しい話だけど、たぶん事実なんでしょう。
みんな思惑があり欲もあるからね。　


もし変えたいと思うならまず選挙に行くべきだよね。　いろいろ言い訳せずに。
とくに無党派と呼ばれる人が投票しないときっと変わらないと思う。
若い人（自分もその中の一人のつもり）は投票しなかったら、政治家は現状支持と受取ってしまうよ。

とにかく投票しようや。