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2012年11月03日

和牛の祭典inながさき 結果発表

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 第10回全国和牛能力共進会  (和牛のオリンピック)審査の様子。

和牛の祭典inながさき 結果発表

出場した牛はこの会場内で公開審査を受け、優秀な牛が前列に引き出されて行きます。

前に引き出されるほど優秀な牛というわけで、最前列に進んだ中から最高賞である「優等首席」(優等一席)が発表されるんですね。

前に引き出されなかった牛も、その列の中で順位が判定されていきます。

前に進む牛以外に、横列の中でも順位が決められていくんですね。

僕が見たこの1区の審査では、宮崎牛は優等賞に進めず、一等でした。
でも一等の中で一席でした。

優等ではなかったけど、この審査会場に出られるだけども大変なものです。


格付け成績の並び方はこんな感じです。 (間違ってたら教えてちょーよ)

 たとえば 第1区 では

   優等賞  一席 二席 三席 ・・・・・十四席

   一等賞  一席 二席 三席 ・・・・・六席



  この1区での宮崎代表は 「 一等一席 」 の成績だったわけです。
 
  ちなみにこの区の最高賞である 「 優等首席 」(優等一席) は 大分代表でした。


区によっては、二等賞まであります。

一区あたりの審査時間は一時間半くらいなんですが、ルールを知らないと退屈かも。

このあたり主催する全国和牛登録協会は一般人にも解説して欲しいですね。


和牛の祭典inながさき 結果発表
会場のテントは3000人くらい入れるそうですが、すぐに満席。
外にも大型モニターが設置されていて、入れない人はここで見ていました。
やっぱり関係者が多かったですね。ここなら食べながら見ることが出来るからいいかも。
ちなみにテント内では飲食禁止です。


全部で9区あるわけですが、そのうち5つもの区で宮崎代表が 「 優等首席 」を獲得しています。

 
  各区の優等六席までの結果

 1区 大分 岩手 長崎 広島 岡山 岐阜

 
 2区 宮崎 宮崎 鹿児島 鹿児島 宮城 兵庫

 3区 宮崎 宮崎 鹿児島 大分 宮城 鹿児島

 
 4区 宮崎 大分 宮城 長崎 岡山 ほか

  
 5区 大分 宮崎 鹿児島 鳥取 岩手 北海道

 6区 鹿児島 宮崎 鳥取 岩手 沖縄 大分

 7区 宮崎 鹿児島 長崎 大分 岡山 宮城

 8区 長崎 秋田 岐阜 岡山 宮崎 鹿児島

 9区 宮崎 熊本 岐阜 静岡 群馬 鳥取


上位六席までに点が割り当てられ、その合計で競われる団体戦でも、42点を獲得した宮崎が優勝しました。

 優等六席までが「上位入賞」みたいなモンですかね~。 
 宮崎は8つの区で入賞か。しかもほとんど上位。



   内閣総理大臣賞
  

  種牛の部 第7区 宮崎県  小倉 黒木 鎌田 齋藤 坂元 中別府 森田 

  肉牛の部 第8区 長崎県  渡部 古川 喜々津 


この大会で躍進したのは長崎勢だそうで、受賞したのは島原の牛だそうです。

前回大会ではこの2部門とも宮崎が獲得したのですが、長崎和牛に奪われてしまいました。
この内閣総理大臣賞が最高賞らしいです。
長崎では「快挙」だと大きく報道されていました。

7区は特に重要な部門だそうです。おそらく8区もなんじゃないかな?

 

自分の牛が内閣総理大臣賞なんてどんな気分でしょうね~。



 ほかにも特別賞があります。


  前躯賞     第2区 兵庫県   上田伸也

  体積 均称賞  第3区 宮崎県  永友浄

  乳徴賞     第4区 青森県  三戸地方黒毛和種育種組合

  体の深み賞  第4区 宮城県  みどりの和牛育種組合

  骨味賞     第4区 兵庫県  城崎和牛育種組合

  体上線賞    第4区 長崎県  五島和牛育種組合

  種牛性賞    第5区 大分県  玖珠郡和牛育種組合

  斉一性賞    第7区 宮崎県  西諸県支所

  肉質賞       第7区 宮崎県   小倉光彦,鎌田秀利,黒木輝也

  脂肪の質賞  第7区 兵庫県  清川浩平

  歩留賞     第8区 青森県  折田勝男,太田岩男,東通村産業振興公社

 
  脂肪の質賞  第8区 山口県  (有)岩国ファーム,(株)福嶋牧場

  肉付賞     第8区 鹿児島県 (有)中薗畜産


 


  枝肉のセリも行なわれました。

第9区で 最優秀枝肉賞 を受賞した宮崎の 勝平正 という牛の肉はなんとキロ単価46660円って!?。
もしかしてこの牛2000万超えたの?。

買ったのは(株)ニュークイックという食肉小売業者みたいです。 

これ卸値だと思うけど、市場価格っていくらになるんでしょうね。

 優良枝肉賞の岐阜の 花清国 はキロ25010円 これが飛騨牛。

 優良枝肉賞の熊本の 平茂幸 はキロ16230円 

   あとは3000円~5000円くらいだから、やはり賞を取ると値が跳ね上がるようです。


この和牛のオリンピックの結果は、宮崎県勢が大会初の2連続での総合優勝だったのですが、過去には島根や鹿児島なども大変優秀な牛の産地だったそうです。

ただ牛作りの方向性が違ったらしく、上位に顔を見せなくなったんだとか、決して劣っているワケではなく、現在の好みと少し違ったようです。

悪いことじゃないと思うんです。同じ基準で競争していたらみんなそっちばっかり目指してしまいます。

現在は霜降りが重要視されますが、その土地ならではの特徴を持った牛も評価したいものです。

宮崎牛はかなり選抜された黒毛和牛です。
質が高いわけですが、質が高くて宮崎で育てたから「宮崎牛」ではないんだそうです。
宮崎牛を名乗る事が許されるのは、ある機関が定める基準をクリアした牛で、その機関が認定しないと名乗れないそうです。

ここらあたりはどうなんでしょうね。
宮崎で育った牛でも、宮崎牛が名乗れないと、劣った肉と思われないか心配です。


それに、今は多様な好みに対応する時代。
このような競技会で上位に行く努力はたいしたものですが、新しい提案もやっていかないとホントのブランドイメージは築けないんじゃないでしょうか?。

たとえば やまけんさんの出張食い倒れ日記で紹介されている の 土佐のあか牛 みたいに。


正直値段が高くなるととても手が出ないです。ブランド化が定着すると仕方ないんでしょうね。
生産者としては高付加価値のために努力しているわけだから。


よく考えたら、自分はまともな牛肉なんて2年以上食べてない。
宮崎牛なんて地元の僕でさえ食べたことないです。やっぱり高価だもん。ますます上がっちゃうのかな?。


焼き肉はいつも鳥か豚だしなあ。
宮崎牛かあ、一度くらいこれを機に食べてみようかな。



 
  
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この記事へのコメント
宮崎牛、すばらしいじゃないですか!

種牛処分で問題になった口蹄疫を考えると、

よくここまで復活できたなと思います!

宮崎牛、最高~♪
Posted by tomo&tomotomo&tomo at 2012年11月03日 22:50
おはようございます

「都城/霧島の子牛が、各地でいろいろな牛に変身する」と
聞いてました。

そういえば、うちの焼肉も、豚・鶏がメインです。
今度、相棒娘たちが揃ったら、国産牛を焼いてみますヾ(^▽^*

私の住んでる所は、サラダ玉ねぎの苗植えが始まりました。
Posted by 散歩犬散歩犬 at 2012年11月04日 06:36
■tomo&tomoさん
蓋を開けてみれば宮崎牛の圧勝だったですね。九州勢は特に強くてその中で抜きんでているワケですから日本一にふさわしいと思います。
この中には生き残った種牛の子もいるそうで、復興のアピールにもなったようです。
Posted by myconid at 2012年11月04日 09:17
■散歩犬さん
宮崎や鹿児島の子牛が、よそで別のブランド牛になるとは口蹄疫の時初めて知りました。この大会に集まった全国の代表たちも、宮崎鹿児島系統が多いそうですよ。
鳥も豚も十分おいしいですよね。玉ねぎってこれから植えるんですか?。知らなかったです。今年は寒くなるのが早いけど、寒い方が甘くなると聞いたことがあるような・・・来年はよい玉ねぎがとれるんでしょうかね?。
Posted by myconid at 2012年11月04日 09:31
こんにちは。

地元宮崎牛の活躍、おめでとうございます(^^♪

今はソレそのものにお金を出すのではなくて付加価値にお金を出す場合が多いのかも?ですね。
そういう意味ではやはりブランド・高級志向が重視されるのでしょう。

でも食品の基本はやはり地産地消。
地元の人でもなかなか口に出来ないのはなんだか寂しいですね・・・。
Posted by シャムきちシャムきち at 2012年11月04日 21:34
■シャムきちさん
口蹄疫のおかげで関係者は胸をなで下ろしているのが本音のようです。
大手スーパーで外国産の牛肉が多く売られていて、宮崎牛はあんまり見かけない気がします。地元系のスーパーには置いてますね。
宮崎牛はもっと基準を厳格化したいと思ってるようです。やっぱり地元の人は滅多に買えないかも。僕は鶏か豚で十分ですけどね(笑)。
買いやすい値段にしてくれれば地産地消になると思うけど、目指してるのは高級ブランド化なので、難しいでしょうねえ。
Posted by myconidmyconid at 2012年11月04日 21:58
こんばんは。ブログへのコメントありがとうございます。
全共では宮崎の牛さん達が大活躍してくれました。
口蹄疫からの復興の位置付けとしての全共でしたから、本当に嬉しかったです。これも全国からの応援・協力のおかげです。

ところで全共で日本一になったからと言って「宮崎牛」の値段が上がることはありませんのでご安心ください。
全国のブランド牛肉の中で、ブランド名が付くからと特別高く販売されているのは「松阪牛」「神戸牛」位のものです。
他の牛の殆どは、東京や大阪でセリにかけられ概ね「格付け」によって値段が決まります。「宮崎牛」だから高いということは、まず、ありません。
「宮崎牛」は4、5等級、「宮崎和牛」はそれ以外のものですから「宮崎牛」と「宮崎和牛」の値段の差は少しはありますが、「宮崎牛」が特別高価なわけでもありません。

宮崎は名だたる「子牛生産基地」で、今回の共進会でそれが証明されたわけですが、肉としての「宮崎牛」の知名度は実はまだまだなんですよ。
全国の市場から見れば、「宮崎牛」だから食べる人、もしくは使ってくれる飲食店は残念ながら少数なのです。

また全共など大きな枝肉のセリ市では、高額で取引されている報道がありますが、これは特別な「ご祝儀相場」です。普通の取引なら今回の枝肉でもキロ2000~2500円程度にしかなりません。

宮崎県は全国でも牛肉消費量が少ない県です。というのも、九州自体が「鶏肉文化」であり、しようがない面もあるのです。
生産者としては、もっともっと地元の人に食べて貰いたいのですけど・・・。

ながながと申し訳ありませんでした。
和牛の事に関して色々書いておりますので、またご覧いただければ嬉しいです。では。
Posted by やまさきセンム at 2012年11月05日 20:58
■やまさきセンムさん
書き込みありがとうございます。
宮崎牛 とは別に 宮崎和牛 があるんですか。知りませんでした。長崎では長崎和牛を売り込んでたよ~な・・・。同じ土地の中でもブランドが違ったり、名前もいろいろあるんですね~。ちょっと僕にはややこしいかなあ。これは買う側も知識がないと、うかつにお土産物とかにできないですね。等級が肝心なんですね。
値段が上がらないでくれるのはありがたいです。でも日本一でも価格に反映されないのはちょっとかわいそうな気がしますが、等級の高い肉をたくさん作るしかないんでしょうね。あと基準も明確でないとますます消費者を混乱させてしまうから、等級で分けた方が確実なんでしょうね。いや勉強になりました。 
Posted by myconidmyconid at 2012年11月05日 21:50
しつこくてすいません(笑)
誤解があるようなので・・・

「格付け」とは「食肉取引の中で同じ品質の物は全国どこでも同水準の価格で取引されるべきである」という理念に基づいて一定の基準を設けたもの、
肉の卸業者や肉屋さんが枝肉を購入する際のひとつの「めやす」、
「全国統一された規格格付」を使いお肉の流通の指標にしているものです。

要するに「見た目」以外の何物でもなく、味は全く関係ありません。
味は肥育農家の与える飼料や、育て方、環境などで変わってきます。
血統や系統、雌雄の別でも味は違ってきます。

ですから消費者の方は「等級」に惑わされず、自分が美味しいと思う自分好みの肉を探して頂くのが一番かと思います。

5日の記事に書かれている日経リサーチの調査で2位だったのは、飽くまでも「割安感」が評価されての2位なのです。
それも消費者ではなく流通のバイヤーが選んだ「割安感」なのです。
それだけ「宮崎牛」のブランド力・販売力は弱いという事の裏返しとも取れるのです。悲しいことですが。

あ、土佐あかうしは宮崎のフーデリーで年に数回フェアをやっていますよ。
ジューシーで特にモモ肉の美味しさは格別です。
ぜひ、お試しください。

では。
Posted by やまさきセンム at 2012年11月06日 21:39
■やまさきセンムさん
たびたびご教示ありがとうございます。
等級、味、見た目 なかなか奥の深い世界で、結局のところ好みと懐具合なんでしょうか(笑)。
今回記事にするのにいろいろnet上の情報を探したのですが、なかなか知りたいと思う情報にたどり着けず、断片的なものをつなぎ合わせて書きました。
そして思ったことは「オリンピックという言葉に踊らされけど、これは業界向けのイベント」ということでした。実際に行ってさらにそう思いました。順位のつけ方、審査の内容、過去の大会の結果など、素人でもわかりやすく解説しているところはない気がしますし、大会結果の報道もかなり限定された地域で、しかもかなり簡潔でした。好成績だった宮崎はさすがに情報の宝庫でしたが、他地域ではほとんど報道されていません。格付などは特に素人にわかりにくいんですね。優等一席 一等一席とか報道によっては次席とか首席とか、統一性がなくて、消費者に誤解どころか場合によってはトラブルになるのでは?と思いました。そして結論は業界向けのイベントなので消費者にはあまり関係ないんだろうな。でした。

なんとかこの大会と仕組みについて書こうとしたけど、結局は誤解を招くとになってしまいました。 一方で素人目線でもわかりやすく解説しているところが少ないのがとても残念と思います。

僕もある専門的な仕事をしているのですが、相手の気持ちになって進めないと専門的だけにとんでもないトラブルになることがあり、お客の表情や言葉尻、会話の中の一瞬の間に隠れた疑念を逃さないように常に気を配っているので、この業界のわかりにくさは少々苛立ちを覚えてしまいました。
私の情報処理能力が低いことも原因ですが。

しかしこのような大会が注目されていけば理解が深まるとは思います。
記事にも書きましたが、いくつか勘違いがありながらも勉強になったのは確かです。

和牛について詳しく知る一般人は実は少ないと思いますが、この大会がきっかけになって、もっと知りたいと思う人が増え、その過程で宮崎牛を育てた畜産家の苦労とすごさがわかってもらえることを願いたいです。
Posted by myconid at 2012年11月07日 00:39
 
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