2011年11月09日
HONDA GORILLA
この前から部屋の模様替えにアンテナ工事などやってるのですが、倉庫の整理整頓も同時に進めてます。
その倉庫の奥から昔懐かしいバイクが出て来ました。

ホンダのゴリラという原付バイクです。1985年発売モデル。買ったのは1990年頃だったかな。
学生時代の夏休みにアルバイトして買ったんですよ。一年半くらい乗ったかなあ。
当時はDJ-1などのスポーツスクーターに人気が集まりだした頃だったと思う。
スクーターといえば主婦の買い物バイクだったんだけど、若者にも人気が広まりだした頃。
そのせいか知らないけど、事故が増加したとかで2段階右折もこの頃始まったんじゃないかったかな。
シャコタンブギなんてマンガが流行ってた。
僕は初め原付免許を取って、1年後に普通自動車、半年後に自動二輪中型を取った。
その時の原付の講習で二段階右折を受けた記憶がある。
当時スクーターは眼中になく、このゴリラを選んだんです。このゴツゴツしたメカっぽさにホレこんだんです。
しかし2ストのスクーターと違ってこのゴリラは4ストの4速。たった3.1馬力。遅いのなんの。
40㎞/hで走ろうもんなら、エンジンは爆発しそうなくらいうるさかった。
35㎞/hで確か警告灯が点滅したと思う。これが夜は眩しくて鬱陶しかった。
だから30~35㎞/hで走ってました。今じゃ考えられないくらい遅いスピードですね。
しかし燃費は良かった。スーパーカブのエンジンだもん。35㎞/Lくらい走ったンじゃなかったか?。
何しろ9Lタンクだから一度の給油で250㎞以上走れた。
給油する度にスタンドの人がたくさん入ることに驚いてたなあ。
このバイクを知っている人は多い。コイツにはモンキーという兄弟車があって、モンキーの方が人気。
モンキーは世界中で売られていました。今でも限定車で販売されてる?。ほとんどの人が改造するみたいですね。
とにかく改造パーツが無限に存在していて、自分好みに改造する人が多いらしい。
このゴリラは生産終了したと思う。
僕は改造はイヤだった。スタイルが変わるのがどうしても許せなかった。排気量を上げようとすると、
マフラーを交換しなくてはならなかった。このバイクで気に入ってるのはタンクとマフラーだったから。
改造する金もなかったけど。
車両メーカー価格は12万5千円。それを諸費用込みで12万だったかなあ。
それまでで一番高価な買い物だった。本当に嬉しかったのをよく覚えてる。
卒業して都会へ就職し、その後宮崎に戻ってももう乗る機会はなかった。
バイクに興味がなくなってた。ただ、手放す気はなく、倉庫の奥にしまっておいたのです。
倉庫の整理で久しぶりに引っ張り出して、何となく眺めていると、当時のことをこうして思い出したわけです。
しかし20年以上前のバイク。ほったらかしだから錆やらホコリやらで酷い有様。
せっかくだから綺麗にしてやろうと思います。
酷いホコリだ。バッテリーもダメ。タイヤは前も後ろもぺちゃんこ。ブレーキもアクセルも延びきってる。
チェーンのグリスは固着して真っ黒。ただ錆は思ったほどじゃない。
しかしジャブジャブ水洗いし拭き取ると案外綺麗。つや出し剤で磨くと、こりゃ凄い!。新車か!?。
もしかしたら動くかもしれない。写真を撮って、ホンダの仕様書を持ってバイク屋に行ってみた。
買ったバイク屋は店じまいしていたので、ちょっと大きめのバイク店へ。
しかし、甘かった。いろいろ話してみたたけど、修理代が高く付いよと言う返事。
しかしホンネは「めんどくさい」。表情と表現ににじみ出ている。
「動かなくてもいいから、やってくれないか?。クレームは付けないから。公道を走れなくてもいい。もちろん費用は払う」
帰って来た返事は「新しいの買った方がいいですよ」。だった。
トドメの捨て台詞だった。もう話は噛み合わない。ガッカリしながら引き返した。
今やバイク店も家電量販店と同じなんだと思い知った。
こうなったら自分でやってみよう。ダメで元々だ。
現代にはインターネットという強い味方がいるじゃないか。
検索すると山のようにHITした。
どうやら動かす際に必ず問題になる点があることが分かってきた。
そしてそれを解決する方法もあるようだ。
そこを解決すれば峠を超えたも同然。・・・らしい。
まず工具だ。バイクは様々なナットやボルトが使われている。ナットボックスが交換出来るセットを購入。
ハンズマンで1250円くらい。怪しい格安品だけどなんとかなるだろう。
空気入れも購入980円。
タイヤはぺちゃんこ。空気を入れてみるとパンクはしていない。チューブは無事みたい。
でもタイヤにはヒビかたくさん入ってる。
とりあえず、バラしてみる。
まず簡単なところから。シートをはずしてみた。
当時もシートをはずそうとした記憶がある。でもやり方が分からなかった。
ネットで検索するとアラ簡単。
はずすと今まで手の届かなかったところが掃除できる。見ての通りフレームをピカピカに磨きました。
面白くなってきた!。
当時は分解の知識なんてなくて、バイク屋任せ。でも今ならやれそうな気がします。
もう夢中だ。
次はキャブレターの取り外し。
これがかなりいろんな部品とつながっていて、重要な部品であることが分かります。
はずすだけなら簡単なんだけど、元に戻せなかったら大変。いちいち撮影しながら進めました。

このキャブレターというのはエンジンとタンクとエアクリーナーとアクセルレバーとにつながってます。
よく分からないけど、エアクリーナーから取り入れた空気と、タンクの燃料を混合させ、シリンダーに送り込むための部品じゃないかな?。混合気を調整するのはアクセルレバーか?。
このキャブレター、他にもいっぱい調整機能があるようです。
ネットで検索すれば分かるけど、分解に夢中であまり調べなかった(笑)。
そんな事も知らずによく乗っていたもんだと自分に呆れる。
左から象の鼻みたいなものが混合気が通る部品。エンジンのシリンダーとつながってます。
名前は知らない。インテークかな?。
その右がキャブレター。さらに右の黒いのがエアクリーナー。
まず動かないバイクはこのキャブレターとエアクリーナーに問題が多いらしい。
ここをばらすのが一番怖かった。
戻せなかったらどうしよう。
黒く変色しているのはたぶん燃料が漏れいたんじゃないか?。
なんとか外せた。
アクセルのワイヤーにバネやら金属棒やらが付いててちょっと複雑。仕組みが分からない。
上のつまみが燃料コック。ゴムホースでつながっています。このホース類は劣化してないみたいです。
下に延びてるホースはドレンかな。ガソリンを排出するためなのか・・・。
キャブレターと象の鼻を分離。そこにゴムパッキンが出て来ました。
このゴムパッキン類がほぼ間違いなく劣化しているそうです。でも見た感じは綺麗でした。
弾力もあります。
次はキャブレター本体を分解。これが一番緊張しました。
するとまた黒いゴムパッキンが出て来ました。
これは見た目からして劣化している。
変形しているし、カチカチに固まってる。茶色い付着物は燃料漏れのあとかな。
黄色い部品はフロートというらしい。それもはずす。
とにかく全部はずす。
このキャブレター大人のコブシくらいの大きさなんだけど、やけに部品が多い。おまけにちっちゃい。
それぞれの取り付け方もなんだかややこしい。
不安で何度も写真を撮りました。
分解すると底の方に細かい砂みたいなモノが。

でもガソリンの残留物らしき物は見あたらなかったです。抜いた覚えはないので自然に気化したのかな?。
とにかく完全に分解。金属部品と、ゴムや樹脂系部品は別々に分けます。
金属部品は小さな皿に入れてクリーナーをかけます。
専用のクリーナーです。キャブレタークリーナー。
こんなの初めて知りました。オートバックスで調達。1029円。あとでハンズマンの方が安い事を知った・・・。
このキャブレタークリーナーは凄い。スプレー式なんだけど、みるみると汚れが落ちる!。
コイツは他のことにも使えるかも。いいアイテムを知ったなあ。
ものすごい洗浄力。シンナー系なのかも。このネジの汚れも一瞬で吹き飛びます。
ネットによると、惜しまずじゃんじゃん吹きかけろと載ってた。特に小さな穴は念入りに。
しばらく浸け置きするとさらによいらしい。
プラスチックやゴム類には絶対かけてはならないらしい。溶けるのかな?。
注意して使わないと目に入ったら転げ回るほど痛い!。失明するかと思った!。
ちなみにこのネジは何かを調整するためのモノらしい。
洗浄が終わったらゴムパッキン類を交換。オークションで800円くらい。
このゴムパッキンは今でも作られているらしい。
そしてキャブレターを組み立て直す。フロートの組み立てにコツがある。長くなるので省略。
次はエアクリーナーの分解。
中にフィルターが入ってます。スポンジなんだけどボロボロ。
これもネットで調べていたので交換。送料入れても500円くらいかな。
ホントは油をしみこませ絞ったモノを入れるらしい。
でもとりあえずスポンジをそのまま入れてみました。
これはスポンジを入れる前の画像。
これは部品数が少なくて簡単な作業でした。
次はマフラーの取り外し。どうやらこのマフラーはエアクリーナーをはずさないと取れないみたい。
取り外しはまあ簡単。振るとカラカラ音がする。ススかな。延々と振りつづけ放出させた。
そしてタンクの取り外し。タンクも簡単にはずせる。でも燃料ホースのところがちょっと分かり難かった。
キャブレターとエアクリーナーと、もう一つ重要なパーツがこの燃料タンク。
駆動系ではこの3つが修理出来れば先が見えてくるそうです。
燃料タンクは内部がほぼ間違いなく錆びているらしい。しかし奇跡的に中はピカピカ。
底にガソリンの残留物らしきモノが付着してたので、灯油を300cc ほど流してみた。
取れたかどうかは不明。
錆びていたとしても、除去する強力な薬剤があるらしいです。でも穴が開くほど錆びてたらどうにもならない。
タンクは新品で買うとドえらく高い。
保管状態がよかったみたいです。
バッテリーが届いた。ちょっと特殊なバッテリーらしい。6V仕様。
幸い6V用の充電器があるので一晩充電。ホントは充電しなくてもそのまま使えるらしい。
しかし驚いたな。バッテリーと液体は別々に梱包されてた。自分で注ぐだなんて。
しかし端子が合わない。なんとか加工して対処。ヘンだなあ指定品を買ったつもりなのに。
奮発してGSユアサ製。送料入れて4000円くらいだったか。

キーを回すとランプ点灯!。ウインカーもブレーキランプも点いた!。
でもヘッドランプが点かない・・・。・・・でもかなり嬉しい。

シート、タンクを外したおかげで隅々まで磨けます。
部品を取り寄せている間に徹底的に磨きました。
そしてキャブレター、エアクリーナーを取り付け。

キャブレタークリーナーのカバーが割れてる。何でこんな所が?。
しかしキャブレターはまるで新品!。とまではいかないけど、使いこなしたイイ味が。
チェーンの汚れを取るため、後輪をはずす。チェーンに灯油を垂らし、ワイヤーブラシでこそぎ落とす。
仕上げはまたキャブレタークリーナーで。凄い洗浄力。隙間の汚れもどんどん出て来る。
ついでに後輪からブレーキをはずして分解。オイルをしみこませたウエスで磨く。

ウエスにCRC556を付けて磨くと、歯車とチェーンに銀色の鈍い光が蘇った!。たまらんなもう。
チェーンのたるみを調節するチェーンアジャスターのねじ山が潰れていた。
急ぎ注文500円。くらいだったか?。
タイヤもクレンザーやブラシで磨き、オイルをしみこませたウエスで磨くともう新品だ。
マフラーを取り付ける。はずすのは簡単だったけど取り付けがやたらとキツイ。
パッキンが入り難くくて。でもなんとか取り付けた。
キャブレターにワイヤやホース類をつなぐ。
オイルも交換。下から抜くと真っ黒いオイルがダラダラと出て来た。オイルパックを200円くらいで買ってたので
その中へ捨てる。 ひどい汚れだ。念のため灯油も注いで洗浄を試みる。
その後オイル注入。指定は800ccだったかな。1リットル700円くらい。計量出来ないので適当に入れた。
スパークプラグも届いた。すぐに交換。
ついに完成!。遠目で見たらまるで新車!。
ここまで出来るとは思ってなかった。いや初めは汚れを落とす程度のつもりだった。
でもここまでやれた。何とも言えない充実感だ。
始動させてみよう。
まずタンクに燃料を1リットルほど入れてみる。
ギアをつま先でニュートラルへ。
キーを回す。
キックしてみる。
反応がない・・・さらに4,5回キック。
あら、燃料コック締めたままだワ。
コックを回し、ドレンのつまみも回してみる。するとドレンからガソリンが漏れてきた。
キャブレターに燃料が入ったようだ。
かかった!と同時に炎上! なんてことはないよなあ。
再度挑戦! キック1回、、、2回!。
おわーーー、かかかった!!!。
何事もなかったようになめらかにエンジンが回ってる。
その場でボーゼンとするオレ。
マジかよ・・・ホントに動いてるよコイツ・・・。
アイドリングの回転が高いけど、キャブレターで調整出来た。
ふかせばちゃんと回転も上がる。
ヘッドライトも点灯するじゃないか!。
そこら辺をちょっと走ってみた。ブレーキを調整してないからやたらと緩い。でもちゃんと効く。
ギヤも4速ともスムーズに入る。
不思議だ。20年以上も前のバイクなのに、操作もタイミングも体が覚えてる・・・。
このエンジン音、乗り心地。あの時のままだ・・・。
修理に10日くらいかかったろうか?。ネットで調べた時間も含めるともっと・・・。
専門家ならワケない事かもしれないが、僕には出来すぎ。
苦労と不安が常につきまとっていたけど、何とも晴れがましい気分だ。
さすがに情が移るよ。
今はすべてに感謝したい気分。
特にホンダには、よくぞこんなバイクを世に送り出したと感謝したい。
しかしコイツとももうすぐお別れ・・・
サヨウナラ・・・オレのGORILLA へつづく。
その倉庫の奥から昔懐かしいバイクが出て来ました。

ホンダのゴリラという原付バイクです。1985年発売モデル。買ったのは1990年頃だったかな。
学生時代の夏休みにアルバイトして買ったんですよ。一年半くらい乗ったかなあ。
当時はDJ-1などのスポーツスクーターに人気が集まりだした頃だったと思う。
スクーターといえば主婦の買い物バイクだったんだけど、若者にも人気が広まりだした頃。
そのせいか知らないけど、事故が増加したとかで2段階右折もこの頃始まったんじゃないかったかな。
シャコタンブギなんてマンガが流行ってた。
僕は初め原付免許を取って、1年後に普通自動車、半年後に自動二輪中型を取った。
その時の原付の講習で二段階右折を受けた記憶がある。
当時スクーターは眼中になく、このゴリラを選んだんです。このゴツゴツしたメカっぽさにホレこんだんです。
しかし2ストのスクーターと違ってこのゴリラは4ストの4速。たった3.1馬力。遅いのなんの。
40㎞/hで走ろうもんなら、エンジンは爆発しそうなくらいうるさかった。
35㎞/hで確か警告灯が点滅したと思う。これが夜は眩しくて鬱陶しかった。
だから30~35㎞/hで走ってました。今じゃ考えられないくらい遅いスピードですね。
しかし燃費は良かった。スーパーカブのエンジンだもん。35㎞/Lくらい走ったンじゃなかったか?。
何しろ9Lタンクだから一度の給油で250㎞以上走れた。
給油する度にスタンドの人がたくさん入ることに驚いてたなあ。
このバイクを知っている人は多い。コイツにはモンキーという兄弟車があって、モンキーの方が人気。
モンキーは世界中で売られていました。今でも限定車で販売されてる?。ほとんどの人が改造するみたいですね。
とにかく改造パーツが無限に存在していて、自分好みに改造する人が多いらしい。
このゴリラは生産終了したと思う。
僕は改造はイヤだった。スタイルが変わるのがどうしても許せなかった。排気量を上げようとすると、
マフラーを交換しなくてはならなかった。このバイクで気に入ってるのはタンクとマフラーだったから。
改造する金もなかったけど。
車両メーカー価格は12万5千円。それを諸費用込みで12万だったかなあ。
それまでで一番高価な買い物だった。本当に嬉しかったのをよく覚えてる。
卒業して都会へ就職し、その後宮崎に戻ってももう乗る機会はなかった。
バイクに興味がなくなってた。ただ、手放す気はなく、倉庫の奥にしまっておいたのです。
倉庫の整理で久しぶりに引っ張り出して、何となく眺めていると、当時のことをこうして思い出したわけです。
しかし20年以上前のバイク。ほったらかしだから錆やらホコリやらで酷い有様。
せっかくだから綺麗にしてやろうと思います。
酷いホコリだ。バッテリーもダメ。タイヤは前も後ろもぺちゃんこ。ブレーキもアクセルも延びきってる。
チェーンのグリスは固着して真っ黒。ただ錆は思ったほどじゃない。
しかしジャブジャブ水洗いし拭き取ると案外綺麗。つや出し剤で磨くと、こりゃ凄い!。新車か!?。
もしかしたら動くかもしれない。写真を撮って、ホンダの仕様書を持ってバイク屋に行ってみた。
買ったバイク屋は店じまいしていたので、ちょっと大きめのバイク店へ。
しかし、甘かった。いろいろ話してみたたけど、修理代が高く付いよと言う返事。
しかしホンネは「めんどくさい」。表情と表現ににじみ出ている。
「動かなくてもいいから、やってくれないか?。クレームは付けないから。公道を走れなくてもいい。もちろん費用は払う」
帰って来た返事は「新しいの買った方がいいですよ」。だった。
トドメの捨て台詞だった。もう話は噛み合わない。ガッカリしながら引き返した。
今やバイク店も家電量販店と同じなんだと思い知った。
こうなったら自分でやってみよう。ダメで元々だ。
現代にはインターネットという強い味方がいるじゃないか。
検索すると山のようにHITした。
どうやら動かす際に必ず問題になる点があることが分かってきた。
そしてそれを解決する方法もあるようだ。
そこを解決すれば峠を超えたも同然。・・・らしい。
まず工具だ。バイクは様々なナットやボルトが使われている。ナットボックスが交換出来るセットを購入。
ハンズマンで1250円くらい。怪しい格安品だけどなんとかなるだろう。
空気入れも購入980円。
タイヤはぺちゃんこ。空気を入れてみるとパンクはしていない。チューブは無事みたい。
でもタイヤにはヒビかたくさん入ってる。
とりあえず、バラしてみる。
まず簡単なところから。シートをはずしてみた。
当時もシートをはずそうとした記憶がある。でもやり方が分からなかった。
ネットで検索するとアラ簡単。

はずすと今まで手の届かなかったところが掃除できる。見ての通りフレームをピカピカに磨きました。
面白くなってきた!。
当時は分解の知識なんてなくて、バイク屋任せ。でも今ならやれそうな気がします。
もう夢中だ。
次はキャブレターの取り外し。
これがかなりいろんな部品とつながっていて、重要な部品であることが分かります。
はずすだけなら簡単なんだけど、元に戻せなかったら大変。いちいち撮影しながら進めました。

このキャブレターというのはエンジンとタンクとエアクリーナーとアクセルレバーとにつながってます。
よく分からないけど、エアクリーナーから取り入れた空気と、タンクの燃料を混合させ、シリンダーに送り込むための部品じゃないかな?。混合気を調整するのはアクセルレバーか?。
このキャブレター、他にもいっぱい調整機能があるようです。
ネットで検索すれば分かるけど、分解に夢中であまり調べなかった(笑)。
そんな事も知らずによく乗っていたもんだと自分に呆れる。
左から象の鼻みたいなものが混合気が通る部品。エンジンのシリンダーとつながってます。
名前は知らない。インテークかな?。
その右がキャブレター。さらに右の黒いのがエアクリーナー。
まず動かないバイクはこのキャブレターとエアクリーナーに問題が多いらしい。
ここをばらすのが一番怖かった。
戻せなかったらどうしよう。
黒く変色しているのはたぶん燃料が漏れいたんじゃないか?。
なんとか外せた。
アクセルのワイヤーにバネやら金属棒やらが付いててちょっと複雑。仕組みが分からない。

上のつまみが燃料コック。ゴムホースでつながっています。このホース類は劣化してないみたいです。
下に延びてるホースはドレンかな。ガソリンを排出するためなのか・・・。
キャブレターと象の鼻を分離。そこにゴムパッキンが出て来ました。

このゴムパッキン類がほぼ間違いなく劣化しているそうです。でも見た感じは綺麗でした。
弾力もあります。
次はキャブレター本体を分解。これが一番緊張しました。
するとまた黒いゴムパッキンが出て来ました。
これは見た目からして劣化している。
変形しているし、カチカチに固まってる。茶色い付着物は燃料漏れのあとかな。

黄色い部品はフロートというらしい。それもはずす。
とにかく全部はずす。
このキャブレター大人のコブシくらいの大きさなんだけど、やけに部品が多い。おまけにちっちゃい。
それぞれの取り付け方もなんだかややこしい。
不安で何度も写真を撮りました。
分解すると底の方に細かい砂みたいなモノが。

でもガソリンの残留物らしき物は見あたらなかったです。抜いた覚えはないので自然に気化したのかな?。
とにかく完全に分解。金属部品と、ゴムや樹脂系部品は別々に分けます。
金属部品は小さな皿に入れてクリーナーをかけます。
専用のクリーナーです。キャブレタークリーナー。
こんなの初めて知りました。オートバックスで調達。1029円。あとでハンズマンの方が安い事を知った・・・。
このキャブレタークリーナーは凄い。スプレー式なんだけど、みるみると汚れが落ちる!。
コイツは他のことにも使えるかも。いいアイテムを知ったなあ。
ものすごい洗浄力。シンナー系なのかも。このネジの汚れも一瞬で吹き飛びます。
ネットによると、惜しまずじゃんじゃん吹きかけろと載ってた。特に小さな穴は念入りに。
しばらく浸け置きするとさらによいらしい。
プラスチックやゴム類には絶対かけてはならないらしい。溶けるのかな?。

注意して使わないと目に入ったら転げ回るほど痛い!。失明するかと思った!。
ちなみにこのネジは何かを調整するためのモノらしい。
洗浄が終わったらゴムパッキン類を交換。オークションで800円くらい。
このゴムパッキンは今でも作られているらしい。
そしてキャブレターを組み立て直す。フロートの組み立てにコツがある。長くなるので省略。
次はエアクリーナーの分解。
中にフィルターが入ってます。スポンジなんだけどボロボロ。
これもネットで調べていたので交換。送料入れても500円くらいかな。
ホントは油をしみこませ絞ったモノを入れるらしい。
でもとりあえずスポンジをそのまま入れてみました。
これはスポンジを入れる前の画像。

これは部品数が少なくて簡単な作業でした。
次はマフラーの取り外し。どうやらこのマフラーはエアクリーナーをはずさないと取れないみたい。
取り外しはまあ簡単。振るとカラカラ音がする。ススかな。延々と振りつづけ放出させた。
そしてタンクの取り外し。タンクも簡単にはずせる。でも燃料ホースのところがちょっと分かり難かった。
キャブレターとエアクリーナーと、もう一つ重要なパーツがこの燃料タンク。
駆動系ではこの3つが修理出来れば先が見えてくるそうです。
燃料タンクは内部がほぼ間違いなく錆びているらしい。しかし奇跡的に中はピカピカ。
底にガソリンの残留物らしきモノが付着してたので、灯油を300cc ほど流してみた。
取れたかどうかは不明。
錆びていたとしても、除去する強力な薬剤があるらしいです。でも穴が開くほど錆びてたらどうにもならない。
タンクは新品で買うとドえらく高い。
保管状態がよかったみたいです。
バッテリーが届いた。ちょっと特殊なバッテリーらしい。6V仕様。
幸い6V用の充電器があるので一晩充電。ホントは充電しなくてもそのまま使えるらしい。
しかし驚いたな。バッテリーと液体は別々に梱包されてた。自分で注ぐだなんて。
しかし端子が合わない。なんとか加工して対処。ヘンだなあ指定品を買ったつもりなのに。
奮発してGSユアサ製。送料入れて4000円くらいだったか。

キーを回すとランプ点灯!。ウインカーもブレーキランプも点いた!。
でもヘッドランプが点かない・・・。・・・でもかなり嬉しい。

シート、タンクを外したおかげで隅々まで磨けます。
部品を取り寄せている間に徹底的に磨きました。
そしてキャブレター、エアクリーナーを取り付け。


キャブレタークリーナーのカバーが割れてる。何でこんな所が?。
しかしキャブレターはまるで新品!。とまではいかないけど、使いこなしたイイ味が。
チェーンの汚れを取るため、後輪をはずす。チェーンに灯油を垂らし、ワイヤーブラシでこそぎ落とす。
仕上げはまたキャブレタークリーナーで。凄い洗浄力。隙間の汚れもどんどん出て来る。
ついでに後輪からブレーキをはずして分解。オイルをしみこませたウエスで磨く。

ウエスにCRC556を付けて磨くと、歯車とチェーンに銀色の鈍い光が蘇った!。たまらんなもう。
チェーンのたるみを調節するチェーンアジャスターのねじ山が潰れていた。
急ぎ注文500円。くらいだったか?。

タイヤもクレンザーやブラシで磨き、オイルをしみこませたウエスで磨くともう新品だ。
マフラーを取り付ける。はずすのは簡単だったけど取り付けがやたらとキツイ。
パッキンが入り難くくて。でもなんとか取り付けた。
キャブレターにワイヤやホース類をつなぐ。

オイルも交換。下から抜くと真っ黒いオイルがダラダラと出て来た。オイルパックを200円くらいで買ってたので
その中へ捨てる。 ひどい汚れだ。念のため灯油も注いで洗浄を試みる。
その後オイル注入。指定は800ccだったかな。1リットル700円くらい。計量出来ないので適当に入れた。
スパークプラグも届いた。すぐに交換。
ついに完成!。遠目で見たらまるで新車!。
ここまで出来るとは思ってなかった。いや初めは汚れを落とす程度のつもりだった。
でもここまでやれた。何とも言えない充実感だ。


始動させてみよう。
まずタンクに燃料を1リットルほど入れてみる。
ギアをつま先でニュートラルへ。
キーを回す。
キックしてみる。
反応がない・・・さらに4,5回キック。
あら、燃料コック締めたままだワ。
コックを回し、ドレンのつまみも回してみる。するとドレンからガソリンが漏れてきた。
キャブレターに燃料が入ったようだ。
かかった!と同時に炎上! なんてことはないよなあ。
再度挑戦! キック1回、、、2回!。
おわーーー、かかかった!!!。
何事もなかったようになめらかにエンジンが回ってる。
その場でボーゼンとするオレ。
マジかよ・・・ホントに動いてるよコイツ・・・。
アイドリングの回転が高いけど、キャブレターで調整出来た。
ふかせばちゃんと回転も上がる。
ヘッドライトも点灯するじゃないか!。
そこら辺をちょっと走ってみた。ブレーキを調整してないからやたらと緩い。でもちゃんと効く。
ギヤも4速ともスムーズに入る。
不思議だ。20年以上も前のバイクなのに、操作もタイミングも体が覚えてる・・・。
このエンジン音、乗り心地。あの時のままだ・・・。
修理に10日くらいかかったろうか?。ネットで調べた時間も含めるともっと・・・。
専門家ならワケない事かもしれないが、僕には出来すぎ。
苦労と不安が常につきまとっていたけど、何とも晴れがましい気分だ。
さすがに情が移るよ。
今はすべてに感謝したい気分。
特にホンダには、よくぞこんなバイクを世に送り出したと感謝したい。
しかしコイツとももうすぐお別れ・・・
サヨウナラ・・・オレのGORILLA へつづく。
Posted by myconid at 21:04│Comments(8)
│ホンダ ゴリラ Z50J
この記事へのコメント
復活、おめでとうございます。
復活させた喜びは、したことのある人にしかわかりません。
でも、お別れなんすか?
復活させた喜びは、したことのある人にしかわかりません。
でも、お別れなんすか?
Posted by 鯰
at 2011年11月09日 21:15

鯰さん。どーもこんばんは。
先日、涙々の別れを済ませました(笑)。
作りが簡単なので素人にも出来るんでしょうね。
今回は勉強になりましたよ。
先日、涙々の別れを済ませました(笑)。
作りが簡単なので素人にも出来るんでしょうね。
今回は勉強になりましたよ。
Posted by myconid
at 2011年11月09日 22:17

はじめまして、こんにちは
ずいぶん綺麗にレストアされましたね。
まるで新車のように見えます!
お別れは残念ですね。
ずいぶん綺麗にレストアされましたね。
まるで新車のように見えます!
お別れは残念ですね。
Posted by meta-ei
at 2011年11月10日 11:05

meta-eiさん。こんばんは
一応見た目は綺麗になりました。
色が基本黒だったのがよかったのかもしれません。
色あせとか、錆とかが目立ちませんので。
手放したときはちょっと寂しかったです。
一応見た目は綺麗になりました。
色が基本黒だったのがよかったのかもしれません。
色あせとか、錆とかが目立ちませんので。
手放したときはちょっと寂しかったです。
Posted by myconid
at 2011年11月10日 20:03

こんにちは。
私も20年以上ガレージで眠っていたゴリラを、
何とかしようと思い立ちmyconidさんのページに辿り着きました。
不動車の例に漏れずキャブのオーバーホールが必要だったのですが、
無事エンジンがかかるようになったものの、
フロートバルブがガソリンを締め切れずに停車時にオーバーフローします。
「フロートの組み立てにコツがある。長くなるので省略。」と記載されていますが、もしよければ教えていただけませんか?
これだけ丁寧に整備して、それが手放すことを前提にしていたと後で分かり、愛だな-と思いました。
私も20年以上ガレージで眠っていたゴリラを、
何とかしようと思い立ちmyconidさんのページに辿り着きました。
不動車の例に漏れずキャブのオーバーホールが必要だったのですが、
無事エンジンがかかるようになったものの、
フロートバルブがガソリンを締め切れずに停車時にオーバーフローします。
「フロートの組み立てにコツがある。長くなるので省略。」と記載されていますが、もしよければ教えていただけませんか?
これだけ丁寧に整備して、それが手放すことを前提にしていたと後で分かり、愛だな-と思いました。
Posted by paptokky at 2014年08月12日 09:40
paptokkyさん こんにちは
それがですねえ・・・ずいぶん前のことでよく覚えてないんです。どこかのブログを参考にしたと思うのですが覚えていないのです。
部品が小さくて所定の位置につけるのが難しかった気がします。
フロートはカタカタしていてしっかり固定しなかったような気がします。もしかするとフロートそのものが劣化してるかもしれませんね。
あとフロートの下(裏?)に先がゴム製のコマみたいなものがあったのですが、フロートを押す役目?っぽかったんですよね・・・でも正確な役目は分からないです。
お役に立てなくて済みません。
それがですねえ・・・ずいぶん前のことでよく覚えてないんです。どこかのブログを参考にしたと思うのですが覚えていないのです。
部品が小さくて所定の位置につけるのが難しかった気がします。
フロートはカタカタしていてしっかり固定しなかったような気がします。もしかするとフロートそのものが劣化してるかもしれませんね。
あとフロートの下(裏?)に先がゴム製のコマみたいなものがあったのですが、フロートを押す役目?っぽかったんですよね・・・でも正確な役目は分からないです。
お役に立てなくて済みません。
Posted by myconid
at 2014年08月12日 16:06

myconidさん こんばんは。
早速にお返事いただきありがとうございます。
そうですよね。もう3年も前ですものね。
フロートが浮ききれていないのかもと思い、フロートは新品を買いました。
ゴム製のコマみたいなものは、フロートバルブです。それも新調しました。
フロートが満たされたガソリンで浮くことで、フロートバルブがガソリン流入口に押し付けられ、ガソリンの流れ込みが止まるはずなのですが。
もしかして、フロートが上下するための軸を止めるビスの締め方等に工夫がいるのか?と思いまして。それを「コツ」と仰っているのかと思いまして。
早速にお返事いただきありがとうございます。
そうですよね。もう3年も前ですものね。
フロートが浮ききれていないのかもと思い、フロートは新品を買いました。
ゴム製のコマみたいなものは、フロートバルブです。それも新調しました。
フロートが満たされたガソリンで浮くことで、フロートバルブがガソリン流入口に押し付けられ、ガソリンの流れ込みが止まるはずなのですが。
もしかして、フロートが上下するための軸を止めるビスの締め方等に工夫がいるのか?と思いまして。それを「コツ」と仰っているのかと思いまして。
Posted by paptokky at 2014年08月12日 18:41
paptokkyさん 僕より全然お詳しいです(笑)
軸を止めるビスはどうしたかなあ・・・しっかり止めたかどうか忘れてしまいました。
僕がコツと書いたのは多分、部品が小さくて組み立てにくいからじゃなかったかな。
しっかり止めたとしても軸とフロートは可動できると思ったんですが、緩く締めるとしても加減が分からないですよねえ。
フロート以外で考えられるのはゴムパッキンですかね。ツマミにもゴムが使われてたので・・・でもそのあたりも新品にお換えになってるのでしょうね。
キャブレターを外したり付けたりするの大変ですね。僕は運がよかったです。
軸を止めるビスはどうしたかなあ・・・しっかり止めたかどうか忘れてしまいました。
僕がコツと書いたのは多分、部品が小さくて組み立てにくいからじゃなかったかな。
しっかり止めたとしても軸とフロートは可動できると思ったんですが、緩く締めるとしても加減が分からないですよねえ。
フロート以外で考えられるのはゴムパッキンですかね。ツマミにもゴムが使われてたので・・・でもそのあたりも新品にお換えになってるのでしょうね。
キャブレターを外したり付けたりするの大変ですね。僕は運がよかったです。
Posted by myconid
at 2014年08月13日 20:51
