何が楽しいの？と言われても・・・

去年から気にかけていた叔母が亡くなりました。

一昨年大きな病気にかかり、一旦は回復していたので油断してました。

県外で遠かったんだけど、去年は毎月理由を見つけて顔を見に行ってました。
会う度に顔色が良くなってて安心してたのに。


また入院したと聞いて見舞に行ったのですが、かなりのやつれようになかなか言葉が出ません。

でも意識はハッキリしていて昔話をいくつか話すことができました。
先日送った宮崎のトウモロコシが美味しかったとまで言ってくれた・・・。

しかしその三日後の13:30ころだったかな。「明日か明後日かだろう」との一報が入る。

高速道路をすっ飛ばして20:00頃病院に到着。
しかし遅かった。14:00頃亡くなったそうです。

連絡を貰ったときには、もういまわの際だったに違いない。
慌てさせまいと叔父さんが気を遣ってくれたんだと思う。

叔父さんにはオヤジが死んだときにずいぶんお世話になったのでした。

だから何かあればいの一番に駆けつけるつもりだったのだけど・・・


この亡くなった叔母さんと叔父さんは僕のルーツに少なからず関わった方々です。

戦後の貧しい時代、オレのオヤジを学校に行かせるために働いてくれた人たちなんです。

山で杉の実をかき集めたり、ヤギの乳を絞って売り歩いてまで学費を稼いでくれたそうです。

オヤジはいくら感謝しても足りないと、口癖のように言っていたなあ。

親や、親戚の大反対を押し切って、「百姓は俺が継ぐ、弟だけは大学まで行かせてやりたい。学費は何とかする」。叔父と叔母が説得してくれたそうです。

オヤジも死ぬ気で勉強したらしい。そして宮崎で就職。オフクロと知り合いオレが生まれるワケです。


病気なんてしたことなかったのに、１つの病気で、逝ってしまうとは・・・。

凄まじい葬式でした。こぢんまり執り行うつもりだったんだけど、会場がパンクしてました。
県議や市議は10人以上。現役の国会議員まで。花は置き場所すらない。
叔父さんも亡くなった叔母さんも、他人のためになんでもやる人なんですよ。自分のことは後回し。
そのことを地元の人はよく分かってるんですね。




この一帯はほとんどが同じ名字、元を辿れば親戚なんだって。

広大な麦畑の中にぽつんとたたずむ小さな墓地。
先祖のお墓の前に立つと「ここがオレのルーツなんだなあ・・・」。しみじみとそう思うのでした・・・。