エアコン取り付け工事の記録 その3

myconid

2011年07月05日 22:34

その2のつづきです。

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だんだん難しい作業になってきますが、部品一つ一つの仕組みと、作業の要点を押さえれば難しいものではありません。急がず丁寧にやれば素人でも理屈は分かると思います。

でも、自分でやろうという人はいないでしょうね~。いたとしてもこのブログを参考にしないでね。
僕は電気もエアコンもホントの所は知らないから。この記事はあくまでも個人的な記録として書いているだけですからね。もし間違ってたら教えてちょーだい。


さて、 前回までに、室外機室内機 を 冷媒管 によって接続しました。

今回はいよいよ エアコン工事のメーンイベント。真空引き です。

室外機と室内機は冷媒管によって接続されました。
しかし、今は冷媒管と室内機の中には、空気が入った状態です。

この空気を追い出し、配管内にガスを充填しなくてはなりません。

ルームエアコンはガスを循環して熱交換することで空調します。エアコンにとって空気は邪魔なんです。

ガスはあらかじめ室外機に封入されています。そのガスを配管と室内機に呼び込んでやるわけですね。
決して後からガスを詰めるんじゃないんですねえ。

撤去や移設するときも、一旦室外機にガスを戻します。


1.室外機に冷媒管を緊結したら、3つのナットをはずす。


薄緑の矢印の中にバルブがあり、現在はきつく止められている。後でここをゆるめ、ガスを冷媒管に送る。まだ触ってはならない。


2.真空作業のために機器を接続する。

 室外機のサービスバルブ真空計を接続し、真空計に真空ポンプを接続する。

  機器を接続した全景画像です。


真空計は見ての通り3本のホースがある。
青(低圧用)ホースを室外機のサービスバルブにつなぐ。 黄色ホース真空ポンプにつなぐ。赤は使わない。

なぜ赤のホースではなく、青のホースをつなぐかというと、サービスバルブが低圧側に付いているから。

冷媒管の細い方が高圧で、太い方が低圧なので見ればすぐに分かる。
低圧のバルブには低圧用の真空計を付けろってこってすな。

ルームエアコンの取り付け工事で、高圧側に赤ホースをつなぐことはほぼないそうです。

使うとしたら、何らかの理由でガスを充填するときくらいじゃなかったかな~。う~ん忘れた・・・。とにかく赤ホースは忘れてよいです。


サービスバルブに真空計の青ホース(アタッチメント)をつないだ画像。

こちらの電気屋さんは直接ホースをつながず、先っぽにアタッチメントを付けます。
このアタッチメントの中には弁が付いていて、真空の流れをここで遮断してくれるのです。
こんなところが大変良心的な工事屋さんだと思います。

なぜなら直接ホースをつないで真空引きすると、青いホースにもガスが入ってしまうからだそうです。ホースに入ったガスは結局捨てることになります。長さは1Mくらいなので、そのくらいのガスがなくなっても影響はないとは思いますが、ガスが少なくなると寿命が縮んだり、故障の原因になるので、気を遣ってくれているのです。 たとえ僅かでもガスを無駄にしたくないと言っていました。



     下は 真空引き の手順。

真空にする部分は、冷媒管の行き(高圧) と 室内機 と 冷媒管の帰り(低圧) の3ヶ所。
番号でいうと から室内機を廻って6  まで。この配管の中を真空にしてやる。

D E のバルブは閉まったままだ。
 
 


拡大してもう一度解説。

 1 から 6 の配管内を真空にする。
 DE の穴の中に六角レンチの差し込みが隠れていて、今は閉じている状態。ここを開くとガスが出てしまう。
 E  は閉じているいるけど、空気は 7 の方へ抜けるようになっている。
 


  操作の手順 
 
  1 A の真空ポンプを作動させる。

  2 B のバルブを回して開放する。
     真空計のハンドルを左回転で目一杯回す。

  3 C のアタッチメントの、ピンクのつまみを右回転させる。
     ちょっと仕組みが分からないけど、とにかく右回転で目一杯回す。
     
      真空ポンプの音が変わるのが分かる。
   
  これで真空ポンプと真空計と冷媒管の行きと帰りと室内機がつながったことになります。
  室外機はバルブが閉まっているのでつながっていない状態です。
 
  今、真空ポンプが C から必死に空気を抜いているところです。

 時間にして15分くらいポンプを作動させる。
 長時間真空ポンプを動かしてもよいけど、あまり効果は上がらないと思う。
 ちなみに長時間ポンプを動かしても配管がぺちゃんこになる事はない。

  4 真空ポンプを止める。
     しばらく真空計を睨む。ここで針が動いたらどこからか空気が侵入していることになる。
     動かなければ真空が保たれているのでO.K。

  5 C のアタッチメントのピンクのつまみを目一杯左回転させる。
     ホースはつながったままだが、この操作をすることで EC の空気の流れは遮断される。

  6 D に6角レンチを差し込み左回転させ、ガスを配管内に噴出させる。
     このバルブはめちゃくちゃ固い。ガスをもらさないために、出荷時からきつく締められている。
     ドライバー型の6角タイプでは力が入らないかも。L型を使った方が良さそう。
     4回転くらい回るが、しっかり全開にする。
   
    これでガスは室外機から を通り、室内機を経由して E まで来たことになる。

  7 E に6角レンチを差し込み左回転させバルブを開く。
     これもキツイ。10回転くらい回るがしっかり全開にする。
     これで帰りのガスが室外機につながったことになる。

  8 C のアタッチメントをはず。
     これで真空引き終了。


この作業、簡単に言うと、配管内の空気を真空ポンプで抜き、冷媒管と室内機にガスを呼び込んでやるワケですね。
これを通称 真空引き  と言うそうです。またはエアパージ

室外機の中にガスは閉じ込められていて、圧力がかかっています。さらに配管内を真空にしてやることで、ガスが飛び出してくるワケです。

真空ポンプには手動タイプもあるそうですが、電動の方が正確な仕事が出来るそうです。

真空引きしないで室外機内のガス圧力を利用する人もいるそうですが、真空引きは配管内の空気に含まれる水分を取り除く効果もあるそうです。水分はエアコンの大敵なんだとか。 

こちらの電気工事屋さんは、雨が降ることが分かっていたら絶対に工事しないと言っていました。


今回も特殊な工具が登場しました。真空ポンプ真空計。それとアタッチメント

真空ポンプ  絶対使った方がよいけど。ベラボーに高い!。 エアコン工事で最も高価な道具。
真空計   低圧だけのもあるみたい。それでも結構な値段。
アタッチメント なくてもよいけど。使ってみたい。


今回は真空引きによるガスの充填作業でした。分かりやすく説明しようとしたあまり、回りくどくなったような気がしますが、たぶん実行する人はいないでしょうね。料金払って専門家にやってもらった方が手っ取り早いし確かだもんね。

でも自分はいつかやってやるのだ。

 次はようやく最終回です。



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