(有)水浦醸造 まるさん醤油 もろみ
我が家ではご馳走といっていいかもしれない。
この味を見つけたのは3年くらい前でした。
懐かしい味ですごく驚きました。
僕の親戚は母方は延岡、父方は福岡。
どちらも農家なんですが、味噌など自家製だったんです。
どちらも、もろみというモノも作ってました。
呼び名はそれぞれ違っていて、
福岡では 「み」
延岡では 「なめ味噌」 と呼んでいました。
どちらも味わい深く、大変美味しかった。
福岡方のは醤油味。延岡方はほんのり甘みがあってうま味が抜群に効いていました。
墓参りなどで訪れるとお土産としてもらってました。
しかし去年、延岡方で唯一製法を受け継いでいた叔母さんが急死。
誰かに伝授しようとした矢先でした。
福岡方は30年前に婆ちゃんが死んで、製法はとっくに途絶えていたんです。
僕が食べたのは小学生の頃。小学生の僕にも美味しかった。
この福岡の味に近いモノをよく探したもんです。
スーパーなどで試しに買っては見たものの、金山寺味噌は甘ったるく、油味噌などは味噌風味が強すぎて、このもろみとはまったく別物で、買う度にガッカリしたものです。
サイズは
大と
小があります。これは小。
二度と味わうことは出来ない。そう諦めていました。
ところが死んだオヤジが見つけてきたこのもろみ、福岡の親戚の物とそっくりだったんです。
驚いたのは僕やオヤジだけじゃなく、福岡の親戚もでした。
今年7月墓参りのお土産で届けると、「これどうしたの?。婆ちゃんのとそっくりだ」と電話がかかってきたくらい。
今月初めには(大)を三つも届けるくらい好評でした。
福岡の婆ちゃんが作っていたもろみはそれは評判がよくて、近所の人が買いに来ていたくらいでした。
その近所の人にお裾分けするんだとか。
福岡へ行くときのお土産にいつも悩んでいたんだけど、おかげでそんな悩みはなくなりました。
買ったばかりで粒がしっかりしています。あまり慣れてませんでした。この時点では塩分を強く感じます。
でももう少し発酵が進んで粒が崩れると、まろやかな味になるんです。
待ちきれなくて、そうなる前になくなってしまいましたが(笑)。
今月買ったものはすぐにでも食べられるくらい慣れていました。
追加で買おうとしたけど、予約分で売り切れてました。
味は強い醤油味です。金山寺味噌など甘めのものとはまったく違います。
無添加の自然食品なので、時々かき混ぜながら冷蔵庫で保管してくださいとのことです。
扱いに慣れてる人は常温で大丈夫だと思いますが。夏場はさすがに無理かも。
仕込みは月に一度だけ。いきなり訪問しても置いてないことがほとんどです。
だから必ず電話で問い合わせます。
僕らはこの味に伏線があるので大げさに美味しいと感じるのかもしれません。
でも少量生産のせいでもあるけど、数日で売り切れてしまいます。
このもろみ、どこの小売り店にも卸すしておらず、ここでしか買うことが出来ません。
しかも正式な商品じゃないんです。HPにも載っていません。
知っている人だけが電話で注文し、ここまで買いに行くんです。
大も小も高いモンじゃないです。
売り切れていても、次の月に出来上がったら女将さんが電話をくれます。
一月待てばまた食べられるというわけです。
僕が特に食べたいと思うのはやっぱり夏ですね。夏に備えて少し早めに買って、慣れるのを待つ。
毎年こんな感じですね。
オフクロは今度、これにシソの実を入れてみると言ってます。
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お店というか事務所。いない事が多いみたいだけど、裏に回れば誰か接客してくれます。