豪雨で迂回

myconid

2013年01月30日 21:39

前回雪道でスピンした事を記事にしたけど、ついでに豪雨の中を走った事も記録しておこう。
九州北部豪雨と呼ばれる大きな災害が7/11~7/14に発生したことは記憶に新しい。
その時に付近を走った記録だ。

  7/14 に福岡に行く用事があり、いつものように

    宮崎-延岡-竹田-小国-日田-筑紫野-博多

   を通る予定で出発した。  19:00頃には到着できるはずだ。


豊後大野市、竹田市と八女市で水害が起きてることはニュースで知っていた。
竹田市はどこかで迂回できるだろうし、八女市は少しは離れているから大丈夫だろうと踏んだのだったが・・・

・・・ドえらい目に合うのであった。

持ってる地図は九州広域図のみ。 詳細図がないためまったく役に立たなかった。


 赤が予定のルート  青が実際走ったルート


 ※今回は純粋な経過時間ではなく、休憩、用事、迂回を含む移動時間※



AM11:19 宮崎市の新名爪交差点 出発

  西都市 木城町 広域農道を通るルート。 用事のため日向市で国道10号線に出た。 
  延岡市の松原付近で給油。

13:46 道の駅北川はゆま 通過   用事と給油を除いてもかなり遅いペースだ。


326号線 502号線で豊後大野市までは何事もなく行けた。
しかし、川が氾濫した跡を見かける。



■ 竹田市付近 



地点1 ついに通行止め。


地点2から迂回しようとしたがここも通行止め。


210号線で大野方面へ北上。 国道57号線に出れば何とかなると聞いたからだ。
しかし後で気づいたんだけど、大野まで行く必要はなかったようだ。 途中で左折すれば良かった。
そういえば他の車が一斉に左折していた。 小さな道だったのでためらってしまった。

田んぼの中に流木が横たわっている。 よく見ると遠くにも沢山転がってる。
 稲は倒れていないけどここまで氾濫したようだ。

国道57号線の 道の駅おおの 道の駅あさじ に立ち寄った後、442号線に入ることが出来た。



久住、瀬の本、黒川温泉を通過し、小国町で212号線へ入り日田市を目指す。
黒川温泉あたりから猛烈な雨となる。
さらに所々道路に土砂が被っていた。 国道だが走ってるのは僕くらい。 無謀だったかも。




■ 松原ダム付近 


地点3でまた通行止め。 ガードマンに制止されてしまった。
ダムを渡って右折すれば日田市まで20分というのに。 目と鼻の先まできていて迂回とは悔しい。

9号線なら規制が解かれているかもしれないと教えてくれた。

一旦387号線で南下し、鯛生方面へ向かう事にした。 
その先の八女市は大災害だから鯛生から何とか日田市に出なくては。

PM10:00までに博多に着かなくてはならない。 気持ちが焦り始めた。

画像では分からないけど猛烈な雨が続く。  ほんとに走ってるの僕だけだワ。




■ 鯛生付近



ここを右折し9号線を目指した。 

ワールドカップサッカーでカメルーン代表がキャンプしたところ。 こんな山深いところとは。

9号線・・・これは林道ではないのか!。  道路は川と化していた。

対向車が現れ、よけたら脱輪してしまった!。 その人に押してもらって何とか脱出。
その人は怖くなって引き返してきたそうだ。
迷ったがここがダメなら福岡に行けないかもしれない。 前進するしかねえ。

なんだこれは・・・ 端によって何とか乗り越え前進。 えらくとがった石だなあ。パンクしたら遭難かも。



どこを走ってるのかサッパリ分からない。 方角まで分からなくなってしまった。

斜面からすごい勢いで水が流れだしてる・・・。 


どこかでさらに支線に入るが・・・たぶん地点4あたり。 しかし正確には不明。


これは地点5あたりだと思う。 これはさすがに進めない。 軽自動車なのに5回くらい切り返して方向転換。

モタモタしとったら土砂崩れに巻き込まれるんじゃないか?・・・不安になりながら必死に切り返した。

なんと来た道に戻ってしまった・・・。 まる一時間山の中をうろついとったとは。 一気に脱力感に襲われる。


もはや、八女市に向かうしかない。 豪雨災害まっただ中の八女市へ。
国道442号線で鯛生金山、竹原峠トンネルを通過し、八女市の旧矢部村へ向かった。




■ 八女市矢部付近



地点6で通行止め  八女市矢部支所付近。 

橋の欄干がもぎ取られてる。 あそこまで水が上がったのか。

対岸に回って何とか迂回。 雨がますますひどくなる。


地点7で通行止め。 突破して強行を試みたが、トンネルを出たところが復旧工事の真っ最中だった。
仕方なく画像のようにトンネル内をUターン。


戻るのがいやでダムを渡ってみることにした。

地点8あたりで土砂崩れ。 5回くらい切り返してようやく引き返す。 軽自動車じゃなかったら・・・ぞっとする。


西園橋まで引き返して、801号線へ入ってみた。 根引峠に行ってみよう。

地図は役に立たないのでまったく見ていない。 ほとんどカンがたより。 すべての道を試すしかない。


この801号線とんでもない道だった。 これでも幹線道路みたいだ。 小川は濁流状態。



ガードレールも樹木も電柱も延延となぎ倒されてる。 道はまるで川状態。 




泥まみれでどこが道なのかすら分からない。 雨はいっこうに収まらないし。 
川で道が削られ車一台がやっと通れるところも沢山ある。


霧が出てきて急ぎたくても視界が悪い。  さらにライトが霧に反射して益々見難い。



しばらく走ると対向車が現れた。 小型トラックのオトッつぁんだった。

「「 あんたどっからきた? 」」 

    「杖立から鯛生を抜けて矢部村から来ました」

「「 そうか、矢部は通れるんやな 」」

    「八女に行きたいんですけど行けそうですか?」

「「 う~ん、あんたの軽なら行けん事もないかもしれん 」」 と微妙な言い回し・・・

「「 通行止めがあるけど迂回路が分かりにくいかもしれんぞ。 
   とにかくこの道を進んで突き当たりを右に行くんだぞ。 絶対に左に行くなよ 」」


そう言われて別れた。 人に出会ったのはホッとしたけど・・・、 オトッつぁんが菩薩様に見えたよ。

でもこの先どうなるんだぁ?。


暗くて前方しか見えないけど周辺はひどい状況のようだ


コレどうしろってんだよ!。 

オトッつぁんと別れて5分とたってないぞ。 あの人が通った直後に倒れたんだろうか?
隙間は70cmくらいしかない。 僕のより大きな車だったし、これを抜けて来たとは思えない。

降りて確かめると幹が車の屋根辺りだ。 軽のバンだけどハイルーフなんだよなあ。

しかし悩んでる時間はない。 思い切って突っ込んだ。  
一瞬木の下に挟まった気がしたが、思い切り踏み込んで通り抜けた。


流木やら折れた枝まみれの道をさらに進む。  



13号線に出た!。 広い道だ。 言われたとおりここを右折。 程なく442号線に戻れた

地点7から6㎞しかないのに3倍以上遠回りしたようだ。 
時間に至っては本来6分くらいなのに50分もかかった。


雨足も弱まり道路幅も広くなってホッとした。 もう到着予定なんてどうでもいいや。




■ 八女市黒木地区

八女市の黒木地区に入ると、むごい惨状だった。 
道路は泥まみれ、信号は停電。 流木がそこら中に散乱していた。
そしてまた地点9あたりで通行止め。
案内表示なんぞないからカンを頼りに走り回ってようやく災害地域を抜けた。

ここから先はよく覚えていない。 博多に行く気力はなく車中泊することにした。 
だけど手頃な場所がないので高速へ向かった。 PAで寝よう。

広川ICを見落とし、鳥栖ICから高速に乗ったと思う。 ICすら覚えていない。


21:55 たぶん鳥栖IC  




22:00頃  基山PA到着


なんと10時間40分もかかった。 予定は7時間半くらいだったのに。
しかも目的地に着けなかったから、実質は11時間半位ではないだろうか・・・。

4時間オーバー、本当に疲れた一日だった。

バンの屋根を見ると笑うしかなかった。 大きな杉枝が絡みついたまま走っていたようだ。
まさに災害地を通ってきた。 誰が見てもそう思ったろう。


あなたにおススメの記事
関連記事